【ミラクルの種:第2号】

さーてさて!

 

皆さんお待ちかねのミラクルの種。

今回お届けするのは、なーんと本道シェフから直接聞いたお話です。

 

初めてのランチコースをお披露目する日に起きたミラクルのお話。

さっそくどうぞ~。

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「今日のランチ、予約できますか?」

 

電話先の男性は、少し低めの声で静かにそう言った。

 

その日は、リニューアルしたランチの初日。

普段より少しだけ慌しい空気が流れる湯島食堂に鳴り響いた電話は

1名で当日予約をしたいという男性からだった。

 

ありがたいことに、その日は予約だけで満席。

初めてのランチだし、飛び込みのお客様をお受けするのは難しいかも・・・。

 

そう思っていたはずなのに。

「はい、どうぞ!」

気付いたらそう答えていた。

 

予約時間ぴったりに現れたのは、物静かな背の高い紳士。

 

席にご案内すると、男性は硬い表情を変えることなく、コートを脱いで席についた。

 

最初の一品は温かいスープ。

ほんの少しだけ不安そうな顔をした後、ゆっくりと口に運び始めた。 

 

お口に合っているだろうかと心配になり、キッチンからのぞいてみると。

 

あら!? あっという間に食べ終えている!

 

二品目、三品目と料理を運ぶごとに表情がとても柔らかくなっていく。

それだけでなく、目の奥がキラキラと輝き始めている。

 

そう、次はどんな料理だろうかと、楽しみにしてくれているのだ。

 

紳士は最後の一品まで、とても丁寧に、嬉しそうに、かみしめながら食べてくださった。

 

食事を終えて、飲み物をお出しするときに

「お待たせしてすいませんでした」と声をかけると

それはそれは優しい笑顔でこう言った。

 

「いえいえ。楽しみながら、ゆっくり食べていましたから。

 こちらのお店は、一つひとつの食材にとてもこだわっているんですね。」

 

 

そして、紳士が帰るとき。

キッチンをのぞき込み、わざわざ声をかけてくださった。

 

「本当に美味しくいただきました。」

 

料理を食べるときと同じように、一つひとうの言葉を丁寧にかみしめながら。

 

お近くからですか?と尋ねると、予想もしなかった答えが。

 

「実は今、入院しているんです。今日は、外出許可をもらってここに来たんですよ。」

 

外出許可をもらった特別で大切な日。

 

そんな日に湯島食堂へ来ることを選んでくれた。

料理を大切に食べて、笑ってくれた。

 

新しいランチ初日に来てくださったかけがえのないお客様。

 

階段をおりていかれる後姿は、彼の中の真のキラキラした光が輝きを増したように感じられた。

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なんと素敵な話なのでしょう。

 

最初に不安な表情をされたのは、入院中で食事に気を付けていたからなんですね。

そして、少しずつ柔らかな表情になったのは、きっと安心したからなのでしょう。

 

予約をしてから 料理を食べ終えるまで。

その間の男性の心の動きを想うと、ハッピーマン、涙がこぼれそうになりましたヨ。

 

料理を食べて幸せを感じてくださるお客様。

そのお客様から幸せをいただく料理人。

 

食を通じて繋がる幸せの輪。

日本中・世界中へ広げていきたいですね。

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◆2017年1月9日(月・祝)

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